性的虐待やレイプ、虐待、痴漢などのトラウマによって引き起こされるフラッシュバックは非常に辛く、克服には時間と支援が必要です。これらのトラウマ体験がもたらすフラッシュバックや関連症状に対処するためには、以下の方法が役立ちます。ただし、これらの方法を試す際は、自分に合ったものを選び、必要に応じて専門家の支援が重要です。
スポットライティング
フラッシュバックしてしまう思いを遠ざけようとすればするほど思いがそこに向かってしまいます。興味深い点は、人が思い浮かべる、又は感じる主たる思いは通常一つです。ステージ上のスポットライトを浴びる主役は一人だけであるのと似ています。良い思いを心のステージに登場させて、悪い思いをステージから追い出す方法です。これまでの人生で楽しかった場面の時間、場所、音(音楽)、臭い、味、肌感覚(さわやか、清々しい等)その他を心のステージの主役にさせて、悪い思いを追い出します。
ヒーリング
弊所では、様々な原因で傷ついた心を癒すヒーリングセッションを提供しています。
専門的なカウンセリングと心理療法
トラウマから回復するために最も効果的な方法の一つは、心理療法です。特に以下の療法が役立ちます。
- 認知行動療法(CBT): これにより、トラウマ体験に対する否定的な思考や感情を識別し、修正できます。また、フラッシュバックの引き金となる思考パターンを変える手助けをします。
- 曝露療法: トラウマとなる出来事を少しずつ振り返り、それに対する反応を管理する方法です。繰り返し安全な環境でトラウマ体験を想起し、その記憶に対する反応を減らしていきます。
マインドフルネスとグラウンディング(現実確認)
フラッシュバック中は、過去の出来事が現実と混同されます。そのため、現在の状況に意識を戻すための「グラウンディング」技法が効果的です。
- 五感を使った現実確認: 周囲の音や匂い、触れているものを意識的に感じ、「今、ここにいる」と確認します。自分の安全を認識し、過去の出来事から解放される手助けになります。
- 呼吸法: 深呼吸を意識して行い、心を落ち着けます。例えば、4-7-8呼吸法(息を4秒吸い、7秒間止め、8秒で吐く)を行うと、身体的にも心的にも落ち着きます。
トラウマ体験を表現する
自分の経験を言葉にしたり、アートや音楽などを使う表現は、トラウマを処理する一つの方法です。これには以下のアプローチが考えられます。
- ジャーナリング(日記を書くこと): トラウマの経験やフラッシュバックの感情を紙に書き出し、自分の気持ちを整理し、外に出せます。
- アートセラピー: 絵や粘土などを使って感情を表現し、内面的な癒しに繋がります。
支援ネットワークの活用
トラウマを乗り越えるためには、支えとなる信頼できる人々との関係が大切です。友人や家族に話を聞いてもらったり、サポートグループに参加し孤独感を和らげます。また、トラウマに特化したサポートグループに参加し、自分と同じ経験をした他の人々と共感し、癒しのプロセスを共有できます。
自己ケアとストレス管理
トラウマやフラッシュバックを克服する過程では、自己ケアが非常に重要です。身体的な健康が心の健康に大きな影響を与えますので、以下のようなケアが有効です。
- 定期的な運動: 運動は、身体的および精神的なストレスを減らし、気分を改善する助けになります。ウォーキングやヨガ、ストレッチなどが特に有効です。
- 良質な睡眠: 睡眠不足はトラウマ症状を悪化させる可能性があるため、十分な睡眠が重要です。
自分を責めない
トラウマを受けた後、自己嫌悪や罪悪感を感じますが、これは全く不必要な感情です。トラウマの体験自体はあなたのせいではなく、その出来事が引き起こした反応としてフラッシュバックが現れているだけです。自分を責めず、回復に向けた一歩一歩を大切にしてください。
時間をかける
トラウマの克服には時間がかかります。急がず、自分のペースでの回復が大切です。フラッシュバックが完全になくなるのは少ないかもしれませんが、それに対処する力を養うのが大切です。
まとめ
性的虐待やトラウマに起因するフラッシュバックは、非常に苦しい経験ですが、適切な支援と治療によって徐々に克服するのが可能です。自分を責めず、無理をせずに、必要なときには専門的な支援を求めるのが大切です。時間と共に心が癒され、フラッシュバックが減少すると信じて、少しずつ前進してください。
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