SNSでの誹謗・中傷被害者へのカウンセリングは、被害者がオンライン上での攻撃的な言動によって受けた心理的なダメージを癒し、再び自信を持って健全な社会的関係を築けるように支援するのを目的としています。SNSでの誹謗・中傷は、目に見えない形で精神的な負担を与え、被害者の自己評価や日常生活に深刻な影響を与えるため、その影響を理解し、回復への道筋をサポートするのが重要です。
SNS誹謗・中傷被害者の心理的影響
精神的なショックやトラウマ:
- SNS上での誹謗・中傷は、特に匿名性が強く、攻撃がエスカレートする可能性もあるため、被害者に強い心理的ショックを与えます。攻撃的な言葉や侮辱、嘘の情報が広まり、被害者は自分が誰かに「傷つけられた」と強く感じ、その影響が長期間続いたりします。
自己評価の低下:
- SNSでの中傷や誹謗により、被害者は自分自身に対する評価が低くなり、「自分は価値がない」「人々は自分を嫌っている」といった否定的な思考に陥ります。これにより、自己肯定感が大きく損なわれます。
不安や抑うつ症状:
- SNSでの誹謗・中傷は、被害者に強い不安感や抑うつ的な症状を引き起こします。過去の投稿やコメントが頭から離れず、常に批判的な声が心に響いていると感じます。日常生活や人間関係に支障をきたし、社会的孤立を感じます。
社会的恐怖や対人不安:
- 被害者がSNSでの誹謗・中傷によって社会的な不安や恐怖を感じるようになり、対面でのコミュニケーションやSNSを避けるようになります。これにより、対人関係が縮小し、社会的な孤立が懸念されます。
恐怖やパラノイア的な状態:
- 被害者が誹謗・中傷の内容を過度に気にしたり、誰かが自分を攻撃しているのではないかという恐怖心を抱くようになります。このような感情は、過剰な警戒心や不安感を引き起こし、正常な社会生活を送る上で障害となります。
SNS誹謗・中傷被害者へのカウンセリングの目的
被害の認識と感情の整理:
- 被害者が誹謗・中傷による影響を理解し、その感情の整理が大切です。被害に対する自責の念や怒り、不安感を受け入れ、表現し、心の中に溜まっている感情を解放できます。
自己評価の回復:
- 誹謗・中傷により損なわれた自己肯定感や自己評価を回復させるために、被害者が自分の強みや価値を再確認できるようにサポートします。自分に対する肯定的な視点を育み、誹謗・中傷の影響を乗り越える力をつけます。
再発防止と心理的な防御力を高める:
- SNSでの誹謗・中傷に再度遭遇する可能性を減らすために、被害者が適切な対処法や自分を守る方法を学ぶのが重要です。自分の感情や心を守るための心の防御力を高めると、今後の心の安定に繋がります。
人間関係や社会的な信頼を取り戻す:
- SNSでの中傷により、対人関係に対して不信感や恐怖感が強くなります。カウンセリングを通じて、人間関係の信頼を再構築し、他者との健全なつながりを取り戻すように目指します。
- ストレス管理とリラクゼーション: 誹謗・中傷によって引き起こされたストレスや不安感を和らげるためのリラクゼーション技法やストレス管理法を学びます。心身をリラックスさせ、心の回復を促す方法が有効です。
SNS誹謗・中傷被害者へのカウンセリングの方法
認知行動療法(CBT):
- 認知再構成: 被害者が否定的な自己認識を改善し、誹謗・中傷で自分に対する評価が低くなった思考パターンを修正する手助けをします。被害者が中傷に対して「自分は価値がない」と思い込むのではなく、「自分は傷つけられるべきではない」という現実的な考えが肝要です。
- 行動療法: 被害者が避けている行動(SNSを使わない、外出しないなど)に対して段階的に取り組み、日常生活を取り戻し、恐怖感を和らげるための行動的な改善を行います。
リラクゼーション法:
- ヒーリングセッション等[ヒーリングセッション | MtBook カウンセリング]のリラクゼーションで、被害者が現在の瞬間に意識を集中し、過去の中傷による負担や不安を軽減する助けとなります。これにより、感情的な反応を減らし、ストレスを緩和します。
感情の表現と感情調整:
- 被害者が自分の感情を健康的に表現できるようサポートします。怒りや悲しみを言葉で表現し、自分の気持ちを他者と共有し、感情を解放し、心の中に溜まった不安やストレスを軽減できます。
自己肯定感の向上:
- 被害者が自分の強みや価値を再確認するためのエクササイズを取り入れます。自己肯定感を高め、他者の否定的な言動に影響されにくくなり、自己価値を外部の評価に依存しなくなります。感謝日記やポジティブな自己対話を通じて、自己評価を高めます。
対人スキルの向上:
- 被害者が他者とのコミュニケーションや関係を再構築できるようにサポートします。新たな社会的信頼感を築くために、アサーション・トレーニング(自己主張トレーニング)を通じて、自分の意見や感情を適切に表現する方法を学ぶのが重要です。
再発防止のための対処法:
- SNSで再び誹謗・中傷に遭った場合に、どのように対処するかを学ぶのが大切です。ブロック機能の活用や、無視する方法、法的手段を取るための知識を提供し、被害者が再度精神的なダメージを防ぐための手段が必要です。
SNS誹謗・中傷被害者へのカウンセリングの進め方
受容と共感的なアプローチ:
- 誹謗・中傷を受けた被害者は、傷に対して罪悪感を抱きます。そのため、カウンセラーは非難や批判を避け、被害者の感情を受け入れ、共感をもって接するのが重要です。被害者が「自分の感じているのは正当だ」との理解が、癒しの第一歩です。
段階的なアプローチ:
- SNSでの誹謗・中傷による影響を完全に克服するには時間がかかります。そのため、段階的に問題を取り上げ、被害者が少しずつ回復していくプロセスを大切にします。最初は感情の整理から始め、少しずつ自己肯定感を高めていくのが効果的です。
個別のニーズに応じたサポート:
- 被害者が受けた誹謗・中傷の内容や影響は個々に異なります。それぞれの被害者に合わせたカスタマイズされた支援が求められます。
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